陸上部の憂鬱

全日本不遇陸上競技部OBの会代表カタヤマです。
 
今回は中学時代の陸上部の話をしようとおもいます。
 
我が中学の陸上競技部は不遇でありました。
公立の中学ですから、グラウンドのスペースが余りある訳でもなく、非常に窮屈に3つの部活が活動しておりました。そのなかでも不遇中の不遇である、陸上競技部の話です。
 
 
①野球ボールが降り注ぐ
野球部の練習にフリーバッティングというのがありました。これはピッチングマシンとバッターのセットが4列ほど並び、選手各々がバッティングの練習をするというものです。
 
ではその打球はどこに飛んでいくのか??
 
陸上部が練習している場所です。
 
陸上部がダッシュしてようが、筋トレしていようが、打球が飛んできます。ですからウチの中学では
 
カキーン
……
「危なーーーい!!!!」
 
という野球部の声がこだましていました。
危ないと野球部は叫んでくれるものの、その叫びに気づき、ボールを肉眼で捉え、それを避ける動作をとろうとしたときには被弾しています。陸上部女子に、それも頭に当たったとなれば野球部の先生が謝りに来るほどでした。
さて、皆さんは手押し車というトレーニングをご存知でしょうか。ちょうど腕立て伏せの姿勢になり両足をもう一人の人に持ってもらい、自分は腕の力で前に進むというトレーニングです。このトレーニング中に先程の
カキーン危なーーーい
が来たらどうでしょうか。後ろで足を持つかかりの人は足を離し逃げられるのですが、前でトレーニングしている張本人は、まず足を離してくれと後ろの人に頼み、立ち上がり、ボールを捕捉し、避けなければなりません。
 
むりです。
 
さらに打球が当たらなかったにしても問題は発生します。
自分の近くでバウンドしたボールが手押し車をしている自分の下に潜り込み股間、胸を打つというやつです。これはもう逃げようがなく、股間に当たりでもすれば、即手押し車を止め、立ち上がり、腰を叩きながらピョンピョン跳ねる羽目になります。右を見ても左を見ても、男どもはピョンピョン跳ねているのです。
 
 
②直線で100m取れない
ウチの中学のグラウンドは狭く、野球部、サッカー部、陸上部が使うため、直線で100m取れません。100m走るとなると必ず少しカーブしなければならないのです。陸上競技をやっていない人からすると「なんだそんなこと」と思われるかもしれませんが、陸上部にしてみれば100mは直線の競技なのです。カーブしてくるのは200m〜の競技なのです。やはり直線で走りたいものなのです。
 
③サッカー部とサッカーする
基本的に陸上競技は冬の間に大会がありません。春の大会に向けて走り込み等を行います。しかし、ウチの陸上部では冬の練習としてサッカー部とサッカーをしていました。
確かにサッカーは走り回り続けるので冬の練習にはうってつけかもしれません。しかし何故にサッカー部とやらなくてはならないのかという疑問が拭えません。ウチの陸上部にはサッカー好きもおおく、みんな毎回嬉々としてサッカーしていましたし、何なら勝っていた日もあったと思います。しかし、ぼくは球技が大の苦手でありまして、ましてやサッカー部とサッカーなどやりたくない!と顧問に懇願したのです。結果、皆がサッカーをやってる横でずっと縄跳びをしていました………
 
以上、全日本不遇陸上競技部OBの会からの報告でした。(結論:カタヤマは隠キャだった)